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【クライアント向け通信】Vol.4 発行月2010年6月

やさしい手【連載】職員の人財教育と育成術 【全6回】

第4回「教育プログラム」
(株) SHE 代表取締役 石郡 英一

介護事業に於けるサービス教育は、総論と各論とに分けられる。 総論教育とは理念ならびに契約、広報に関する教育であり、各論教育とは、ハード・ソフト・ヒューマンウエアサービスに関する教育である (第3回参照)。

総論教育を行なう際の目的は、スタッフに介護事業所のサービス目的、ならびにサービス内容を認識させることにある。 つまりスタッフに、お年寄りや障害者をお持ちの方々に対して、事業所はどのようなサービスを提供するのかを認識させ、 サービスを通してお客様の満足を追求し、ひいては社会に貢献するということを自覚させるという事にある。

具体的には、事業所の理念に加えて、契約書、重要事項説明書、運営規程、管理規程、サービス規程等、契約・規程類や、 パンフレット、ホームページ等、広報類を、スタッフ教育に用いて、何度も読みこなし、 掲示し目に触れさせ、認識、体得させることである。つまり、自分達が介護事業に対して、 どのような理念やサービスを掲げ、お客様とどのような契約を行い、お客様にどのようなサービスを提供するのかを知るのである。

そのためには、教育・指導する側にも、きちんとした理念ならびに方針、さらにはプログラムの作成が必要となってくる。 例えば介護老人保健施設に於いて、「お客様の尊厳を遵守し、自立を支援する」という理念を築いた場合、 「食事の自立」「おむつ外し」「歩行リハビリの強化」といった方針を掲げ、その事を実践するために、 「ゴムボール握り」「豆つかみリハビリ」等の、食事リハプログラムを作成しなければならないといった具合である。

また、そのようなサービスの根幹のみならず、契約・規程類に書かれているシステムや料金体系なども、 しっかりと教育しておかなければならない。なぜならば、現場スタッフにお客様から、 「自助スプーンは施設に置いてありますか、それはおいくらですか」「歩行器は貸して戴けるのですか」 「お支払は現金ですか」等と質問されたときに即座に答えられずに、一々「事務員(相談員)にお聞き下さい」 「ただいま聞いて参ります」等タイミングを逸してしまっては、お客様の抱いたやる気までも奪ってしまいかねないからである。

次に各論教育とは、総論教育を受けて、具体的に何をしなければならないのかを教育することである。 この各論教育には、ハード・ソフト・ヒューマンウエアサービスに関する教育がある。 ここでは、前述の介護老人保健施設に於けるモデルケースを基に述べてゆく。

まずハードウエアサービス教育では、建物や機械、備品、消耗品の理論と使用実践を教育する。 これらは、手摺り、入浴機器等の建築備品や、自助具スプーンや歩行器等介護備品に関する基本的知識、 ティッシュ、タオル等の日常備品・消耗品の設置種類、その他事務処理をするための、 パソコン、電話等、OA機器の使い方、さらには設置場所の把握などである。 この教育を行なうことで、お客様の質問に対して「自助スプーンは、〇〇会社の〇〇が、施設には置いてあり、 お値段は税込み450円です」と答えられるのである。 この教育は、なおざりにされがちであるが、実はとても重要かつ必要不可欠なものである。

次にソフトウエアサービス教育では、プログラムとシステムを教育するのであるプログラムとはサービスの内容であり、 システムとはサービス工程のことである。例えば「施設用の自助スプーンとお茶碗に入った大豆を用いて、 介護福祉士が食事自立訓練を行う」というのがプログラムで、「ケアマネからケアプランの説明を受け、 お客様が納得されたら介護士を紹介し、具体的なリハビリの内容の説明を受け、日時を決め、実施する」というのがシステムである。 この流れを、業務マニュアルを作成して教育すると、教育しやすくなるし、実践しやすくなる。 この教育を行なうことで、お客様の質問に対して「自助スプーンは施設用のものを用いて、 介護福祉士が食事自立訓練を行います」と答えられるのである。

最後にヒューマンウエアサービス教育として、職員の技術、接客を教育する。 職員の技術教育とは、介護支援技術を、繰り返し、繰り返しトレーニングするしかない。 その上で、お客様の状態に合わせて個別のケアができるよう教育する。 例えば、初めは施設に置いてある自助スプーンや歩行器を選ぶが、次第に個々のお客様に合った自助具を選択する技術、 さらにはお客様が使いこなせるようになるための個別トレーニング方法、メンテナンス時の連絡先などを教育するのである。

また接客教育では、「かしこまりました」「いかがなさいますか」などと、 敬語を用いた口上を暗記させ「笑顔でアイコンタクトを取る」「お辞儀の際は手を前で重ねる」などの立ち居振る舞いを教育、 啓蒙し、具体的に体得できるようトレーニングさせるのである。

クローズアップ

株式会社やさしい手 人材紹介派遣事業本部大橋WM事業部
立川店 事業所責任者 小俣 行史 氏

株式会社やさしい手人材紹介派遣事業本部は、福祉業界に特化した人材サービス(紹介・派遣)を行っている。 関東全域にサービスを行っており、西側の拠点として立川に営業所を構えている。 店長の小俣氏に最近の福祉業界における人材状況について語ってもらった。
小俣行史 氏

「どこの施設様も人材の獲得には苦労されていますが、以前のような不足感はなくなっています。 不景気が抑止力となり退職率が下がっているという見方もありますが、担当者様の話を伺うと、 定着率が上がっているのは施設側の良い取り組みが大きな要因ではないかと思います。」

「介護職で最近多いのが、助成金と弊社のサービスをうまくミックスしてご利用いただくケースです。 現在国の施策により、介護職の採用に関して色々な助成金が設定されています。 未経験者や離職者を雇入れると受けられる“介護未経験者確保等助成金”や“チャレンジ介護”、 派遣社員を雇入れると受けられる“派遣労働者雇用安定化特別奨励金”などです。 弊社をご利用いただき、募集の手間や広告費を掛けずにうまく良質な人材の採用をされています。」

「看護師は、以前は派遣での依頼が中心でしたが、最近は紹介の依頼が増えてきています。 また、以前と比べると依頼数も増えてきています。しかし、弊社の看護師は派遣での就業を希望する方の比率が多い為、 即座にご要望にお答えできないケースがございます。そのため、迅速にご期待に沿えるよう、 WEBや広告など多くの募集媒体を活用し周知活動に尽力しております。」

「現在、弊社は職種ごとに6つの求人サイトを運営しております。 OTやPT、ケアマネジャーなどのご案内もさせていただいており、お客様に喜んでいただけるケースが増えてきております。」

人材ビジネスにおいて大切なこと

「人材を扱う仕事ですから、物を売る商売とは全然違います。相手に対しての信頼を築くことが何よりも大切です。 そのために必要な努力はおこたりません。」「紹介の場合、就職する方の人生の転機に携わります。 その方にとっての今後の人生はそこからスタートします。それがよりよいものになってもらいたいという思いは誰に対してもあります。 ですからできるかぎりの支援をさせていただきます。」「派遣の場合は、 お互い期間を決めて協力して進めますが、やはり最初が一番大切で、こちらから良い形でご支援できれば、 それぞれの良い今後につながっていきます。紹介も派遣もやっていくのに思いはかわらないですね。」

やさしい手への入社は2005年

「前職は宝石メーカーに勤めていました。母親が介護の仕事をやっていましたので、この業界は身近に感じていました。 物の販売を6年やっていましたが、人材ビジネスは成約した時の感じがこれまでと違いました。 ビジネスの難しさからくる喜びと、成約してからがスタートであるところです。」

最初は苦労も多かったが、学んだことの方が多い

「今でも大変さはありますが、最初の2年は想像以上の難しさを感じていました。 もがく中で学んだことは、営業職としてのスキルを上げるというより、 自分個人の経験値・人間力を高めていかないとやっていけないという事でした。仕事以前に、 まずは自分自身とよく向き合うことが大切であったり、広い考え方をするようになりました。」 「今までの良い事も、悪い事も全部自分の肥やしになっています。 今やっている全てのことが影響してくるので、目の前にある全てのことに前向きに取組んでいます。」

これからの取り組みについて

「人と出会う回数がとても多い仕事です。少なからず関与した方々に、 関与した以上は良い未来へつながるよう最大限貢献していきたいです。その思いは、求人者様も求職者様も同じです。 また、出会いも就職や、採用の時だけの一過性になりがちですが、 それを継続的なつながりにできるよう一つ一つの出会いを大切にしていきたいです。」

プロフィール
小俣行史 氏

生まれは北海道。千葉、九州と移住し、小学校高学年からは東京で育つ。
現在、奥さんとお子さん2人の4人家族。
小俣氏の愛妻家かつ子煩悩ぶりは社内でも評判。
趣味は音楽。学生時代からやっているサックスは、今でも時間が空いたときに仲間と集まって演奏を楽しんでいる。


YSウェブ 理学療法士 作業療法士 Moome