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「フットケア領域」 Vol.5 2010年 4月 「足が痛いとき」外反母趾

新古賀病院
石橋 理津子さん

創傷治療センター(通称:足外来)看護師長
褥瘡認定看護師
日本フットケア学会フットケア認定指導士
日本静脈学会認定弾性ストッキング・コンダクター

 

外反母趾とは拇趾が中足趾節関節で外転し、内側が突出した状態をいいます。
要因はいまだ確定されておらず、研究段階にあります。女性に圧倒的に多く、家族内発生が見られることもあり、
ある種の遺伝が関与しているといった意見もあるようです。
外反母趾の発症は幼児期にすでに始まっており、思春期に身体の成長に伴い加速する傾向があり、
同時期より少し遅れてファッションなどから先の細いハイヒール靴を履くことにより、女性で高頻度に発症、悪化すると考えられます。

治療は主に保存療法が選択されます。靴の指導、運動療法、装具療法、薬物療法に大別されます。
靴指導では突出した部分にあたらない先が広く足趾の運動が妨げられないもの、ヒールが低めのもの、やわらかい素材を選択するなどが挙げられます。
運動療法では両側の拇趾にゴムひもをかけて拇趾を内側に引き寄せる運動などがあります。
また、テーピングなどで矯正することもあります。
しかし、これらは変形を根本から治すものではなく、疼痛緩和といった意味のほうが大きいでしょう。
外科的な治療が行われることもあります。「骨きり術」といって、その名の通り突出した部分の骨を切除する手術です。
手術効果は保存療法と比較すると主観的改善度は勝るという報告があるようです。

 

当院での外反母趾の患者さんが多数受診されますが、根本的治療ではなく対処療法、靴の指導、テーピングなどで対応しています。
外反母趾のあるかたの大半は胼胝も形成されていますので胼胝処置もあわせておこなっています。

靴の種類による外反母趾の発症頻度差を明らかにした調査結果があります。
わが国の女性1,337人に対するアンケート調査で、外反母趾を自覚しているものが46.6%で、
自覚は10歳代、20歳代、30歳代、40歳代と増加し、各年代でハイヒール使用歴のあるひとが外反母趾を自覚する率が高かったそうです。
しかし、どのような靴をどの程度の時間使用すると外反母趾が発生するのかは未だ明らかにされていません。
(★文献:坂本直俊ほか:靴による障害に実態調査:特に外反母趾に関して)

 

 

女性に多いといわれている外反母趾。おしゃれをとるか痛みをとるか、女性にとっては苦渋の選択ですね。
オリンピック選手の上村愛子選手も外反母趾で痛みと戦っていたそうです。彼女は専属の靴メーカの協力のもと、
オーダーメイドのスキー靴を改良しオリンピック出場をはたしたそうです。
現在、おしゃれな男性も増えてきました。先が細い靴を履いている男性もよく見かけます。
今後、外反母趾においても男女差がなくなってくるのでしょうか??
(★参考文献:「外反母趾診療ガイドライン」日本整形外科学会進路湯ガイドライン委員会外反母趾ガイドライン策定委員会)

 

「看護どっと合言葉」より転載

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